出席扱いと学習記録

不登校支援の出席扱いと学習記録を、混同せずに整理する

システムの利用履歴は判断材料の一つです。出席扱いや成績評価を自動化・保証せず、国の通知と学校の確認に沿って扱うためのガイドです。

実務ガイドを案内するまなほーくん

主な対象

学校管理職、担任・支援担当教職員、教育委員会、教育支援センター、保護者説明を担当する方

このガイドの要点

導入前に、まず確認したい3点

  • 利用履歴と出席扱いを同一視しない
  • 学校が把握できる学習記録を必要な範囲で残す
  • 出席扱い・成績評価は学校側の確認と判断を経る

学習記録・出席扱い・成績評価は、それぞれ別のもの

ICT学習支援サービスには、ログイン、教科、問題、提出、やり直しなどの記録が残る場合があります。しかし、その記録が存在すること、指導要録上の出席扱いとすること、学習成果を成績評価へ反映することは同じ判断ではありません。

まずサービスが示せる事実と、学校が教育上判断する事項を分けます。システムは利用履歴や答案等を整理して提示し、学校は国の通知、教育委員会の方針、教育課程、本人への支援状況を確認して判断します。

  • 学習記録:システム上で確認できる利用・提出等の記録
  • 出席扱い:一定の要件を確認した上で学校長が行う指導要録上の取扱い
  • 成績評価:学校が把握した学習成果を教育課程に照らして行う判断

ICT学習を出席扱いとする際は、国の要件を個別に確認する

文部科学省の通知では、自宅においてICT等を活用した学習活動を行う場合について、保護者と学校の十分な連携・協力、訪問等による対面指導、学校による学習状況の把握などの要件が示されています。

manahooを使ったことだけで、これらの要件を満たしたことにはなりません。利用場所、支援者との関係、学校が把握する方法、学習内容、本人の状況を個別に確認し、最終判断は学校長が行います。自治体独自の手続や様式がある場合は、それらも合わせて確認します。

学校が確認できる記録を、必要な範囲で設計する

記録は多ければよいわけではありません。利用日、教科、取り組んだ内容、提出、やり直し、人による確認が必要な答案など、次の支援や学校での把握に必要な項目を定めます。画面表示時間、操作時間、無操作、休憩を区別し、長時間画面を開いていたことをそのまま学習時間と見なしません。

担当教職員が確認した日時、確認した人、未確認項目も分かるようにすると、単なるログから学校の確認記録へつなげやすくなります。PDFやCSV等を使う場合は、対象期間、出力日時、最終反映時刻、欠落している項目を明記します。

  • 児童生徒と学校内の担当者を結び付ける情報
  • 利用日・教科・問題・提出・やり直し
  • AIだけで判断せず人の確認へ回した答案
  • 学校側が確認した日時と担当者
  • 出力対象期間、最終反映時刻、未確認項目

記録を受け取った後の学校内フローを決める

担任だけに確認を集中させず、管理職、学年担当、教育相談、特別支援、教育支援センターなど、学校の体制に合わせて担当を定めます。誰が毎回見るかではなく、どの状況で誰へつなぐかを決めることが重要です。

記録がない日を直ちに失敗・欠席と決めず、端末、体調、教材設定、心理的負担などの可能性を確認します。本人への声かけも、監視していたと感じさせないよう、できた量より選んだことや困り方を起点にします。

欠席中の学習成果を成績評価へ反映する場合

文部科学省の通知は、不登校児童生徒が欠席中に行った学習成果について、学校が学習状況を継続的に把握し、教育課程に照らして評価する考え方や事例を示しています。民間のeラーニングを利用したという事実だけで自動的に成績へ反映されるものではありません。

問題の解答だけでなく、学習内容、支援者からの情報、本人との確認、学校が設定した評価方法を組み合わせます。作文・証明・長文記述などはAIだけで正式採点せず、教職員による確認へ回します。

本人・保護者への説明では、できることと決められないことを分ける

利用開始時には、どの記録を学校が見るか、誰が確認するか、出席扱い・成績評価は別途学校が判断することを説明します。「使えば出席になる」と受け取られる表現は避けます。

本人が過度に監視されていると感じないよう、順位付けや比較には使わないこと、記録がない日を責めないこと、確認範囲を変更する場合の相談方法も伝えます。

  • サービスが残す記録と学校が確認する範囲
  • 出席扱い・成績評価を保証しないこと
  • 記録に誤りがある場合の問い合わせ方法
  • 保存期間、削除、利用終了時の取扱い

確認に使用した一次情報

公式資料・出典

制度や外部サービスの仕様は更新される場合があります。リンク先の最新情報もあわせてご確認ください。

  1. 文部科学省

    不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて

    ICT学習を指導要録上の出席扱いとする場合の要件と留意事項を示す公式資料です。

    https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00005.htm新しいタブで開く
  2. 文部科学省

    不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果に係る成績評価について(通知)

    欠席中に行った学習の成果を学校が把握し、成績評価へ反映する際の考え方と事例を示す公式資料です。

    https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00002.htm新しいタブで開く

共同実証・導入をご検討の方へ

地域や学校の状況から、必要な確認事項を一緒に整理します。

対象人数や利用場所、実証範囲が固まっていない段階でもご相談いただけます。
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